この武器等防護は事実上、憲法9条の解釈では絶対に認められない「集団的自衛権」を行使していることになります。これは自衛隊法95条の2に含まれているもので、内容的には次のようなものです。
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平時、あるいは武力攻撃を受けたとまではいえない「グレーゾーン事態」で、「自衛隊と連携して我が国の防衛に資する活動」に関わっている米軍などの武器や設備などを防護するため、自衛官が「事態に応じ合理的に必要と判断される限度」で武器を使えると定める。
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というものです。一般の方には分かりづらいと思いますので多少補足解説を加えてみます。
◇”自衛隊と連携して我が国の防衛に資する活動”の「自衛隊と連携して」の部分では、この法律の中で他国である米軍が既に記載されていますので集団的自衛権を意味し、「我が国の防衛に資する活動」の部分では、日本を守るためという解釈のみではなく「資する活動」とありますので(資する)を解釈すると、助けとなる又は役立つとなります。ですから「自衛隊と連携して我が国の防衛に資する活動」を一般的な読み方にすれば、「集団的自衛権の助けとなる。または役立つ」と言う読み方になります。
◇”平時、あるいは武力攻撃を受けたとまでは言えない 「グレーゾーン事態」”とは、集団的自衛権がすでに含まれている以上、日本に対するのみの危機意識ではなく、集団安全保障条約を結んでいる国々が含まれることを意味します。
◇”に関わっている米軍などの武器や設備などを防護するため、自衛官が「事態に応じ合理的に必要と判断される限度」で武器を使える”の「に関わっている米軍などの武器や設備などを防護するため」とは、武器や設備には空母・戦闘機・軍事基地などの全てが含まれます。そしてこれらを「防護するため、自衛官が」とありますが、ここを「自衛官」ではなく、何故「自衛隊または防衛省」としなかったのでしょうか?
この部分を「自衛隊」とした場合、法解釈上憲法9条の中に記されている「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」とうたわれていますので、自衛隊ではどこまでも拡大解釈しようと現行法では絶対に認めることが出来ません。
そこで、自衛隊法95条の2では苦し紛れの解釈として、憲法に違反する行為を「自衛官」個人に押し付けていることになります。
また”「事態に応じ合理的に必要と判断される限度」で武器を使える”とありますが、自衛官個人の判断で必要に応じて戦闘機やイージス艦、その他さまざまな武器装備が使えることを定めています。
以上のような解釈・説明になりますが、それでも分かりづらいので、私なりに一般的な文面にしてみます。
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自衛隊法95条の2
わが国と集団安全保障条約を結んだ同盟各国に対し、平時、あるいは武力攻撃を受けたとまでは言えない「グレーゾーン事態」で、「自衛隊と連携して集団的自衛権の行使に関わっている米軍・その他同盟各国などの、武力の行使ができる武器または軍事基地を守るために、自衛官が個人の責任において様々な事態に臨機応変に対応し、合理的に必要と判断される限度で、可能な限りのあらゆる武器を使えると決めておきます。
一般的な読み方(私なりの解釈)
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このように自衛隊法95条の2ひとつを取り上げても、解釈・行使をする上では、国の法律としては無茶苦茶な法律ですが、こともあろうに集団的自衛権の行使を昨年は16件も行われているというのです。
ですから自民・公明は、平和安全法制に記されている集団的自衛権を円滑に行使ができる様にするために、現行の自衛隊を軍隊として憲法に定める必要に迫られているのです。






