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学習3の補足・解説(A)では「自衛権の本質」とは、自国を守るためにだけ許される武力行為であって、国際的に認められている自国防衛のために敵対国を攻撃できるという「個別的自衛権」の考え方は、本来の自衛権という考え方からは逸脱した過剰防衛的考え方であり、戦争を起こしてしまう危険性があることを池田先生は語っていましたが、その事を深く認識した上で抜粋部分の後段に続きます。
池田先生は20世紀に生み出された大量破壊兵器の出現によって、武力による自衛はその終わりを告げていることを語っています。
【この国際社会に存在する戦力に対応して”自衛”できるだけの戦力をもとうとすれば、それはますます強大なものにならざるをえません。それゆえ、武力による自衛の方向は、すでに行き詰まってきているといえましょう】
読者のみなさんは、ジャパン・アズ・ナンバーワンと呼ばれていた日本があったことを覚えていますでしょうか。
この頃の日本は、外貨保有率が世界で最も高いと言われた時代でした。
反面、アメリカは産業が冷え込みドルがその信頼性を失い、いつ暴落するかわからないという状況に追い込まれていました。
その大きな要因は軍事費にありました。
日本は憲法9条の制約により軍備をひかえ、その財力を国内整備や産業育成・国民福祉(特に医療制度成立)に注ぎ、「国民の安心と希望」を生み出していたのです。
一方アメリカは戦争に明け暮れ人身は乱れ、明日への希望はなく、ヒッピーなどの無政府主義者や麻薬が横行し、国民は重い軍事費負担に苦しんでいたのです。
のちに、1991年アメリカ産軍学共同体が必要としてきた仮想敵国の、ソビエト連邦共和国が崩壊したその大きな要因も、やはりこの重い軍事費負担にあったのです。
ここで読者のみなさんは、現在の日本がどのような状況にあるのか、ご自分の生活環境と照らし合わせて真剣に考えてみてください。
北欧にあるデンマークは医療費無料・出産費無料・教育費無料、充実した高齢者へのサービスなど高い福祉国家ですが、私たちの日本はどうでしょうか?。
一般的に認識されているのは国民負担の税率の違いで、高い税率のデンマークであるため高福祉社会が成りたっているとされていますが果たしてそうでしょうか?。
日本は、先進国の中では低い税率であると報道されていますが、1980年代後半に日本青年会議所の招きによって、アメリカ合衆国の国務長官を務めあげたヘンリー・キッシンジャーが来日して講演を行ないましたが、その講演の中で日本の税率の高さを語っていました。
彼は経済学者のラッファー博士のデータを引用し、日本では世界でまれにみる複雑な税制制度を用いて税金を徴収していますので、分類が難しく不可分所得税率として分類していますが、その負担する税率は75%と高額になっています。しかし日本国民はこの重い税率に不満を持っていません。まさに、このような税制制度をつくり上げた日本の官僚は世界一優秀な官僚です。
と、日本の官僚が優秀であることを褒めたたえていました。(この時代、日本ではまだ消費税が導入されていません)
デンマークは、経済的には私たちの日本より低く、世界を牽引するだけの産業もありません。しかし高福祉社会を築き上げています。

思考の参考にして頂く為に、以下に安倍自・公が近年購入を決めた武器の調達価格を掲載しますので、ご自分の住んでいらっしゃる市町村の一般会計予算と照らし合わせて考えて下さい。
オスプレイ:1機 100億円 12機で1200億円
イージス・アショア:2基で6000億円超×3倍(整備施設込み)*事実上の価格は政府が明らかにしていない為不明
F35戦闘機:141機を1兆3000億円(装備費込みで、倍の2兆6000億円)
その他、様々な武器調達費が加算されますが、私には幾らになるか分かりません。
また、これらの武器はすぐに古くなり、次から次へと新しい武器を求めて購入し続けなければなりません。今回きりの値段ではないのです。
なお、日本は空中給油機を装備している現在、オスプレイやF35戦闘機などの武器は、他国に攻撃を加える武器となっています。そのうえ空母の装備を決めていますが、もはや専守防衛など影も形もなくなっているのが現状です。
(学習3の補足・解説(C)に続く)





