私の考えでは、日本にとっての脅威ととらへて考えた場合、北朝鮮との戦後最大の脅威は、吉田内閣時代に起きた朝鮮戦争ととらえます。
世界共産主義革命を呼びかける(武力を含めた)コミンフォルム(ソビエト)の支援を受けた金日成は、朝鮮統一と日本を敵国とした攻日を目標に、アメリカの傀儡政権(かいらいせいけん)として成立した大韓民国の初代大統領、李承晩 (り・しょうばん)を倒すべく、朝鮮戦争を起こしたのです。
その後、中華人民共和国も加わり、戦況はアメリカ軍に不利に働き始めました。
アメリカ軍がやぶれ、金日成率いる北朝鮮軍が朝鮮半島を統一した後に戦場になるのは日本です。 この様な状況の中、アメリカは吉田内閣に対し日本軍を編制し、朝鮮戦争に加わるよう働きかけたのです。
しかし吉田茂は「日本には憲法9条があり、日本軍を編制する事はできない」と断り、朝鮮戦争に参戦する事はありませんでした。
その後、戦況の泥沼化を避ける為にアメリカは、38度線の停戦ラインの国境線をもうけ、2国に分かれた朝鮮半島が生まれ朝鮮戦争は停戦したのです。

その後も金日成は、南北統一と攻日(こうにち)の旗を降ろさず、幾度となく南下を試みていましたが、北朝鮮の後ろ盾である中華人民共和国が(池田先生が呼びかけられた日中国交正常化により)日本との国交を結び、日本と中国の貿易が盛んになると、北朝鮮は日本を敵国とする攻日は叫ばなくなりました。
最高指導者が金正恩(きむ・じょんうん)になった現在では、北朝鮮が目指しているのは、安定した金正恩体制と、アメリカとの対等な国家としての威信を確立することが、主な国の政策になっていると見受けられます。
金正恩は、未だ朝鮮戦争は終了しておらず、アメリカとの抗戦は継続中であり、朝鮮戦争を終わらせる為にはアメリカと対等の立場にならなければならない。
との考えに基づき、核開発を辞めようとはしません。
この様な状況を打破するためには、アメリカ政府の粘りある対話の外交が最も重視されますが、アメリカの対応と言えば、経済制裁と軍事的な圧力のみです。 まるで朝鮮半島が緊張状態でいる事が、アメリカが最も望んでいる事のように見受けられます。
このような事から、日本に対する危機を無くす為にとらなければならない政策は、中国との関係を、より以上密接にすることが最も大事なのです。






